東山天皇の皇子直仁親王を始祖として宝永7年(1710年)に創立されました。伏見宮、桂宮、有栖川宮家と並ぶ江戸時代の四親王家のひとつで、現在の皇統につらなるのが閑院宮です。
創建当初の建物は天明の大火(1788年)で焼失し、現在の建物との関係など詳しいことはわかっていません。
閑院宮家が東京に移る明治10年まで邸宅として使用されていましたが、のち華族会館、裁判所となり、明治16年旧宮内省京都支庁が設置された際に、現在の建物になりました。平成15年度から3ヶ年をかけて全面的な改修と周辺整備が行われました。また、平成26年3月に、旧宮内省所長官舎跡の庭園が復元整備され、現在に至ります。

閑院宮邸跡は、中庭を囲む木造平屋建の四つの棟で構成されており、展示室のある南棟は書院造りになっています。
庭園では、四季折々の花を楽しむことができ、池にはアオサギをはじめ、京都の中心地ではなかなか見ることが出来ない野鳥も訪れることがあります。閑院宮邸跡に来られた際はぜひ庭園散策をお楽しみください。

収納展示館では、京都御苑の自然と歴史についての展示や解説を行っています。
歴史の展示コーナーでは、京都御所と御苑についての歴史や公家屋敷の遺構などのパネル展示や、出土した遺物の展示を行っており、自然の展示コーナーでは、御苑に生息する生きものについてのパネル展示や、樹木の手入れ技術の説明や道具の展示などがあります。
映像モニターでは、四ヶ国語で御苑の自然や歴史について説明をしており、それぞれ5分程で学ぶことができます。その他、「みどころ案内」や「ミニガイド」などの解説ガイドもぜひご利用ください。
地図のうち、グレー部分を除いたところが公開ゾーンです。
敷地は約11,400㎡あり、東門又は長屋門(北門)から出入りできます。
東門から入ると、正面に千鳥破風を構えた車寄せと、左右に続く書院造り建物が格式ある外観を残しています。
建物は約860㎡の規模で、中庭を設けた「ロの字」型になっています。


1庭園1
敷地内東南に位置する園池は、大正4(1945)年の大正天皇即位大礼に伴う整備により、一部が分断され形も変わりました。
復元整備の調査により州浜状の石敷きなどが確認され、宮家や公家が好む庭園様式を取り入れていることが分かりました。現在は遺構を遺したまま、その上に緩やかな州浜を復元し当時の雰囲気を醸し出しています。

2庭園2
調査によって、遺水や園池が確認されています。遺水は琵琶湖疎水から伸びた御所水道の末端水を使ったことが推察されます。明治25(1892)年の建築物であった所長官舎の跡地は、間取りを復元し、庭園との関係が分かるようにしています。

3展示室
京都御苑に関する歴史と自然の情報を展示しています。
出土品は京都迎賓館敷地の発掘調査で出土したものです。関係図書を備えたライブラリーコーナーもあります。

4床もみじ
この部屋は、天井に虹梁(化粧ばり)を渡し、蟇股を置き、化粧屋根裏天井となっており、南棟の中でも最も立派な造りになっています。秋には紅葉、春には新緑が床に映ります。

京都御苑「みどころ案内」
広報案内担当が月に2回、収納展示館~周辺の苑内へ出て、京都御苑の自然、歴史、文化など、「京都御苑のみどころ」を案内します。
日時 | 毎月第1・第3土曜日 13:30~14:30 開催予定です。 詳細は国民公園協会のHPをご確認ください。 |
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集合場所 | 閑院宮邸跡収納展示館 映像モニター前 |
お申込み | 当日受付(開始時間までに集合)、参加費無料 |

ミニガイド
開館日に2回、京都御苑の成立ちや閑院宮家についてミニガイドを実施しています。
時間 | 11:00~、15:00~(約20分)(都合により時間の変更や中止の場合がございます。) |
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お申し込み | 不要。参加費無料。 |
Japanese Only(日本語のみ)
Tel:075-211-6364/Fax:075-211-6365 E-mail : info-kyoto@fng.or.jp
交通のご案内
市営地下鉄「丸太町」1番出口から徒歩4分
市バス「烏丸丸太町」停留所から徒歩3分
中立売駐車場(有料)から徒歩10分
展示室 |
開館日 通年(月曜日、年末年始を除く)月曜日が祝日の場合は開館 開館時間 9:00〜16:00(16:30閉館) 入場料 無料 |
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庭園 | 開園日 通年(年末年始を除く) 開演時間 9:00〜16:30 入場料 無料 |